第31話 火の器
(BS隊 円城寺 守)
2003/02/12 作成
| 暑い夏に火の話で恐縮だが、7月19日から10月13日まで、九州で焼物展があ る.題して「ジャパンエキスポ佐賀'96 世界・炎*1の博覧会」.会場の一つ有 田はわが国における磁器発祥の地として知られている.また、吉野ヶ里は旧石 器時代から中世に至る複合遺跡が発見された場所だ.「土と火と人が生み出す 芸術、焼物.伝統に磨かれたその魅力を伝える秘宝・名品が世界各国から集う」 というのが謳い文句だ.トルコの白釉多彩花文蓋付台鉢(16世紀〜17世紀初)、 イタリアの色絵紋章文大皿(16世紀中)、中国の黄地青花龍文大瓶(18世紀)、 ドイツの色絵花鳥文六角壺(18世紀)などの名品が 展示されている. この博覧会のシンボルマークは、同じ日から始ま ったアトランタ五輪のマークよりもしゃれている. 焼物は、粘土を焼いてかため、器などにしたもの だ.人類の文明の進展につれて製法や加熱技術が発 達してきた.材料の粘土を奪い合って戦もあった. 次の説明は広辞苑からの引用. 土器(どき);釉薬(うわぐすり)を用いない素焼きの器物.可塑性に富む 粘土を材料とするため、器形・文様などに時代と地域の特色が反映され、考古 学の重要資料.わが国の土器を出現順に序列すれば、縄文式・弥生式・土師器 (はじき)・須恵器(すえき)となる.かわらけ. 陶器(とうき);土器の更に進歩した焼物で、素地(きじ)が十分焼き締ま らず吸水性があり、不透明で、その上に光沢のある釉薬を用いたもの.粟田焼 ・薩摩焼の類.また、陶磁器の総称.やきもの.せともの. 炉*2器(せっき);素地がよく焼き締まり、吸水性のない焼き物.焼成の火 度が磁器よりも弱く、多くは有色で不透明.気孔性のない点で陶器と区別する. 土管、瓶(かめ)、火鉢などの大形物に用いる. 磁器(じき);素地がよく焼き締まってガラス化し、吸水性のない純白透明 性の焼き物.有田焼・九谷焼の類.いしやき. {*1:原文は火を3つ組み合わせた字.ほのおと読ませている. *2:原文は つくりが石.ともに、ワープロにはない文字だ.} (平成8年8月号) |